銀河団の集まりが「超銀河団」として集団というより、フィラメント状やシート状の大規模構造を形成する理由は、宇宙の初期条件と重力進化の性質に関係しています。
●主な理由
1. 初期密度ゆらぎの性質
宇宙初期の密度ゆらぎは、あらゆるスケールに存在していました。小さなスケール(銀河団程度)では重力が効率的に働いて密集した構造を作れますが、大きなスケールでは重力の効果が追いつかず、完全に崩壊する前に宇宙膨張に負けてしまいます。
2. 重力崩壊の次元性
重力崩壊は最も密度が高い方向から優先的に進みます。3次元空間で最初にわずかに密度が高い領域があると:
– 最も密度が高い軸方向に沿って先に崩壊 → シート状構造
– シート内でさらに密度が高い線に沿って崩壊 → フィラメント状構造
– フィラメントの交点で最終的に崩壊 → 銀河団
3. ボイドの役割
密度が平均より低い領域(ボイド)は膨張し続け、物質を周辺に押し出します。この「負の重力」効果により、物質は壁状・フィラメント状の構造に集められます。
4. 暗黒エネルギーの影響
宇宙膨張が加速しているため、ある規模以上の構造は重力で束縛できず、崩壊途中で「凍結」されます。これが超銀河団がびまんとした構造にとどまる理由です。
結果として、宇宙はスポンジや石鹸の泡のような「宇宙の大規模構造」を形成し、銀河団はその骨組みに沿って分布することになるのです。